よく見かける一般的な介護施設

核家族化が進む現代では、子どもを育てることに精いっぱいで、自分の親の介護まで手が回らない人や、仕事との両立が難しくどうしても介護ができない人、また介護する人される人がお互い老人、いわゆる老老介護など、在宅での介護生活が困難になると施設への入所を考えなくてはいけない。介護保険が利用できる施設では、特別養護老人ホームなどの介護老人福祉施設、介護老人保健施設や介護医療院などがある。

特別養護老人ホームは、寝たきりや重い認知症などで常時介護が必要な人が対象だ。入所は原則要介護3以上の人だが、他の施設に比べて比較的費用が安いことから、待機者が多く入りにくい現状がある。
介護老人保健施設、いわゆる老健は、病状の安定した人が在宅への復帰を目指してリハビリなどを受けることを目的としている。
介護医療院は、2018年4月に新設された施設形態だ。長期の医療的なケアが必要な人が対象で、ターミナルケアや生活の場としての機能も兼ね備えていることが特徴である。いわば、長期療養のための医療と介護がセットで提供される施設だ。
入所する際は、直接施設に申し込むか、担当のケアマネジャーがいるのであれば相談すると良いだろう。

費用については、要介護度に応じた費用の1割を負担する。ただし、一定以上の所得がある人は、2割または3割負担となる。
ほかにも、居住費や食費、日常生活費は自己負担だ。ただし、住民税非課税世帯のような低所得者は、一定の要件で居住費と食費に軽減措置が施される場合がある。